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12月13日(金) 珍味イベント「珍ミーリトルモア」

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Give me little more.×TOCAでお送りする珍コラボレーションイベントを開催いたします。
新手の食育イベント「珍味ーリトルモア」!

この冬、全国全世界からよりすぐられた珍味たちが、Give me litte more.に一堂に介します!
なんでこんなの作ろうと思ったの?なんでこんな見た目なのにこんなにうまいんだ!臭いのに…うまい!!...普段は触れあうことのない珍味との出会いが、あなたのこれまでの食概念を覆すか!?見た目からはわからない彼らの本当の「旨み」にみんなで到達しよう!
(要約:いろいろな珍味をみんなで味わう会です)

12月13日(金)
「珍ミーリトルモア」
会場:Give me little more.
会費:¥1,500
開場19:30 開始:20:00
出演:
くさや
鮒寿司
女奮
莫久来
またたび
いろいろな魚醤
ラルド
ブラッドソーセージ
酒盗
海葡萄
& more…(絶賛、ブッキング中)

12月21日(土)リスニングパーティー「無国籍音楽宣言」第二回 

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(絵:蒔田友之)

踊るためのDJパーティーではなく、色々な音楽を知るための解説系DJイベント、開催!

諸方面に鮮やかなインパクトを与えて第一回を終えた無国籍音楽宣言が、早くも第二回開催決定!Give me little more.と蒔田友之氏(Chez momo)の共催でお送りする音楽中毒者たちがかける古今東西多種多様なグッドミュージックに耳を傾ける時間。まったりと行われる解説系DJイベント。ネット上で音楽が水道水のように垂れ流されている今だからこそ、人伝てに教えてもらう音楽のアウラを大切にしていきたという思いでやります。音楽酒場感覚で楽しみにくるもよし、自分のお気に入りの音源を見つけにくるもよし。ポップス、カントリー、ラテン、ロックステディ、ジャズ、レゲエ、ソウル、ディスコ、ロック、ボサノバ、歌謡曲、アイドル、グループサウンズなどなど…何処かにひっかかる音が現れる事でしょう。流される曲には時に解説が入るので、それぞれの一曲にまつわる思い入れに耳を傾けるのもまた一興。

DJは音楽畑の人間の方が少ないものの、バックボーンに音楽が染み付いて離れない濃厚なメンバー。それぞれの一曲はそれぞれに重い!

開催時間が前回よりも早くなりましたので、スカッと遊んでいってください。

リスニングパーティー「無国籍音楽宣言」
18:00〜23:00 エントランスフリー!
【DJs】蒔田友之、中川圭、DJ CALLING TO(かりんとう)、DJ machida、DJ hanakuso(相澤和典)


1月9日(木)「MARCHING BAND Japan Tour 2014 」 松本公演 出演:MARCHING BAND、Toriqumo、slum

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MARCHING BAND
スウェーデンの天才ポップ職人デュオ、初来日松本公演はGive me little more.!

2013年10月、世界に先駆けて日本でリリースされた現代の『ホワイト・アルバム』とも言うべき傑作3rdアルバム『SO MUCH IMAGINE』をリリースしたばかりの、スウェーデンが誇る天才ポップ職人デュオ、MARCHING BAND。星野源はじめ、数多くのミュージシャンから絶大な信頼を得ている彼らが、クァルテット編成で、遂に待望の初来日!

松本公演は、Give me little more.にて行われます。
共演は、ゆっくりと着実に名曲を生み出してきた飯田のインディポップバンドToriqumoの前回8月に大好評だったアコースティックステージと、USインディから、60'sソフトロック、日本語フォークまでをごった煮にしてつくられたしらない手触りの「ポップソング」を探して活動中の三人組・slum。

ベルセバなどのネオアコ好きはもちろん、全POPファン必見の貴重な夜になることは間違いありません!お見逃しなく!

1/9(木)「MARCHING BAND Japan Tour 2014  松本公演
出演:MARCHING BAND、Toriqumo、slum
開場19:00 開演19:30
一般 2,500円 / 学生 2,000円(※学生証など証明となるものを持参ください)(ともに1D別)

MARCHING BAND…

(プロフィール)
2004年より活動するスウェーデンのデュオ。08年にLAのレーベルから鮮烈デビュー。10年リリースの2ndは日本でも、星野源がミュージック・マガジン誌で年間ベストにピックアップしたのをはじめ、ASIAN KUNG-FU GENERATION、LOSTAGE、group_inou、THE NOVEMBERSのメンバーからも絶賛され、スマッシュ・ヒットとなる。3年ぶりとなるフルアルバム「SO MUCH IMAGINE」では、魔法としか言いようがないような素晴らしいメロディーと丁寧なアレンジメントはさらに磨きがかかり、さらに解き放たれたような遊び心も垣間見えるその幕の内的ヴァラエティ感覚は、よく引き合いに出されるビートルズが1968年リリースした『ザ・ビートルズ(通称ホワイト・アルバム)』を彷彿させる。つまりは大傑作。


Toriqumo…


slum… 

(プロフィール)
2007年結成。2012年末より現編成。USインディから、60'sソフトロック、日本語フォークまでをごった煮にしてつくられたアンビバレントなのに過剰に歌謡的にも響く曲たちは、まったくだめでもなく、かといってぱっとしない毎日に寄り添ったり、突き放したりする。過去にこれレコードより音源を2枚リリース。Joan of arc、norman blake(teen age fun club)、Lou Barlow(Dinosaur Jr.)、Mike watt、テニスコーツ、洪申豪(透明雑誌)、LEO今井、8otto、モーモールルギャバンなどとも共演。



12月11日(水)「有線5メートル」トーク:DJ zakk

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かっくん作

Give me little more.の2フロア構造を活かしたリアルタイムなRADIO NIGHT!

扉のむこうにいるDJの声が、バーカウンターのスピーカーからとりとめもなく流れてきます。カレーパーティー、サブカル座談会、DJ、展示などの要素が混在したイベント「チャンクス」を主催するかっくんこと、DJ zzakのなんでもない話と、なんとなくの選曲を5メートル先のGive me little more.バーカウンターへ。ふつうにふらりと飲みに来てくださいー!



21:00〜放送開始(バーは20:00〜通常営業 入場は無料です。) 

「女鳥羽ガジェットジャム」

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毎月開催のドリーミーな電子楽器セッション会!女鳥羽ガジェットジャム。
次回開催 5月22日(木)

ドリーミー電子音楽家・metoba trafficによるPCを用いずに、ガジェット系電子楽器(カオシレーター、i phone、MPCなど)とエフェクターを駆使しながら、みんなで即興で電子音楽を生み出していく会。見慣れないようなレアな電子楽器の解説から、使える音楽系i phoneアプリの説明まで普段はあまり電子楽器に触ったことが無い人にもとても優しい内容でやっています。スクリーンに投影された映像からインスピレーションを受けてBGM音楽を生成したり、アイデアひとつでいかようにもその場で音を立ち上げていける電子楽器の楽しみを味わえるワークショップ的セッション会です。自前のガジェット楽器、音の出るおもちゃなど持ち込み歓迎で!見学もできますので、ぜひお気軽にお越し下さい。

20:00〜1:00
エントランスフリー! (要1Dオーダー)


(プロフィール)
トラックメイカー。長野県松本市在住、1984年生まれ。いつの間にか浮かび上がってしまっているような軽やかなビート・メイキングと、オーロラのうねりをサウンドにしたようなシンセ・メロディ、キラキラと煌き続けるリフレイン。まるで、Mexican Summerのシンセ・サウンドを、長野の山中で森林浴させたような、清廉で美しいインディ・エレクトロ・ブレイクビーツの大傑作!(comented by Jet set 1st album「here you go」に寄せて)

1月18日(土)井原羽八夏企画ライブ「ウェルカム!ウメ子 夜のマルシェ」

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矢谷ウメ子

井原羽八夏

長野の鍵盤弾き語りシンガーソングライター・井原羽八夏が、
Give me little more.にて初めての企画を開催!

ゲストに、ピアノと歌を軸に幻想的な抽象世界を描くシンガーソングライター・矢谷ウメ子さんが大阪からやってきます。音楽と一緒に、出演者の”まいにち”が集まった小さな新春マルシェを開きます。矢谷ウメ子は、大阪の町のオススメ品を、玉屋は木曽で学んでいる木工の作品を、犬飼奈都は、夫婦で作っているこだわり野菜を、井原羽八夏は、スタッフをしている店「ナノグラフィカ」の小冊子『街並み』や、喫茶のメニューあれやこれやを、持ち寄ります。

出演者の日常が、歌とリンクしながら見えるライブイベント。お楽しみください!

1/18(土)「ウェルカム!ウメ子 夜のマルシェ
出演:矢谷ウメ子(大阪)、井原羽八夏、玉屋バンド、犬飼奈都
開場18:30 開演19:30
1,000円 (1D別)

矢谷ウメ子…

(プロフィール)
20歳以降 数枚の自主制作CDを引っさげて全国でライブを行う。2008年にはFM802主催ミナミホイールに出演。ピアノとうたを駆使し、ミニマリズムを軸とした幻想的世界を繰り広げる。抽象的な歌詞は聴く人それぞれの解釈ができ、無数の意味を持つ。


井原羽八夏…

(プロフィール)
長野市在住。長野県内を中心にピアノ弾き語りで活動中。企画室ナノグラフィカのスタッフでもある。













1月26日(日)ゆーきゃん、ミワサチコ、I need me.出演 うたものライブイベント「鼻歌から墓場まで」

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ゆーきゃん

ミワサチコ


I need me.

ゆーきゃん、ミワサチコ、I need me.
各地から集まったシンガーソングライターの日常を 異化 する歌を楽しむ
歌もの好き必見のライブイベント!!

メロディの魅力に取り憑かれたら最後、あとは墓場まで歌を持ち込んでしまう。歌もの音楽中毒者たちのためのイベント開催!

京都のインディシーンの立役者、消え入りそうなファルセットボイスで日常の細部を丁寧に紡ぐ静寂の歌い手・ゆーきゃんが久しぶりに松本に来てくれます!福岡からは、ex渚にての田代さんとのバンドセットや、レッドクレイオラとの共演などでも知られるナチュラルサイケデリックシンガー・ミワサチコ。東京からは具体的な日常の描写を身体から遊離したようなファルセットボイスで歌うシンガー・I need me.、松本からは夢見がちに核心をつく言葉が魅力の長橋幸宏(耳なりぼうや)。日常の風景の中から立ち上がってくる見たことない風景がそれぞれの歌に込められています。お楽しみください。

1/26(日)ライブイベント「鼻歌から墓場まで」
出演:ゆーきゃん(富山)、ミワサチコ(福岡)、I need me.(東京)、長橋幸宏
開場18:30 開演19:00
¥1,500(1D別)

ゆーきゃん…


(プロフィール)
シンガーソングライター。いつだってよい音楽を創りたいと思っているけれど、ときどきはひどいライブもする。 駄作も書いた。浮いたり沈んだり、妬んだり焦ったり、人前に立つのも嫌な日さえ、ときどきある。それでも、聞くこと、聴くこと、書くこと、読むこと、見ること、見えること、忘れては思い出して、 眠っては目覚め、歩いては立ち止まり、流れては澱み、生きること、言い切ること、そういうこと、こういうこと、すべてを指してゆーきゃんと言うのだと思う。京都にて10年間続くインディ・フェス「ボロフェスタ」主催メンバーのひとり、オンライン・CDストア「サンレインレコーズ」管理人。「あらかじめ決められた恋人たちへ」のリーダー池永正二とのユニット「シグナレス」、および5人組フォークロック・グループ「欠伸 ACBIS」でも活動中。

ミワサチコ…



(プロフィール)
2002年loop01解散後、ソロ活動始める。基本的には一人で活動。タイミングにより一人だったり、二人だったり、3人だったり。bass:田代貴之(東京)、drums:北村茂樹(福岡)、guitar:枡本航太(世界)。現在はdrgn(dr)とのユニット、danroでも活動中。最近は、freemanにもgu、voで参加。音源リリースは、キッチン録音1と2、beautiful place(bumblebee records)など。

I need me.… 



(プロフィール)
i need me.=阿久津和也。2008年活動開始。様々な表現方法を経て、今はギター1本で歌う。一人だったり二人だったり、多い時は八人で演奏をする。2013年6月、野村和孝主催half yogltよりミニアルバム「okaeri」リリース。




2月8日(土) 黒瀬陽平(カオスラウンジ)「情報社会の情念 クリエイティビティの条件を問う」 発刊記念トークイベント

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(イベントフライヤー)

 LITTLE AKIHABARA MONUMENT
――アヴァンギャルドでもキッチュでもないもののためのモニュメント――


現代アートシーンとネット・オタクカルチャーをつなげ物議を醸しだした
カオスラウンジの黒瀬陽平がGive me little more.でトークイベントを開催!


「アートに神秘性などない。人間の知性も感性も内面も、すべては工学的に記述可能である。」

衝撃的な「カオスラウンジ宣言」を皮切りに、東浩紀を中心とした論壇シーンでの活躍、村上隆との論争、pixiv騒動など、テン年代のネットカルチャーとアートに動議を呈してきた現代美術集団カオスラウンジ。そのブレーンである美術評論家の黒瀬陽平がこのたび初単著『情報社会の情念 クリエイティビティの条件を問う』(2013 NHK出版)を刊行。発売を記念して、Give me little more.にてトークイベントを開催いたします。
モバゲー、GREE、らき☆すた、仮面ライダーディケイド、寺山修司、岡本太郎、HUNTER×HUNTER、そして東日本大震災…ジャンルも時代も全く異なる様々なカルチャーや社会背景を横断しながらクリエイティビティの条件を問う『情報社会の情念』に関するお話や、黒瀬氏がキュレーションした昨年12月開催の『 LITTLE AKIHABARA MONUMENT――アヴァンギャルドでもキッチュでもないもののためのモニュメント――』など、黒瀬氏の最新の動向や、そしてこれまでの活動についてお話をお聞きします。

私たちにとって既に触れた事がある、聞いたことがあるような題材から現代アートに話を拡張していただく入門的な内容になります。これからの表現活動のゆくえを見ていくこの機会にぜひ、ご参加ください。


2014年2月8日(土)
黒瀬陽平(カオスラウンジ)「情報社会の情念 クリエイティビティの条件を問う」
発刊記念トークイベント
トーク:黒瀬陽平(カオスラウンジ)
開場:18:30 / 開演:19:00
入場:1,000円(要1Dオーダー)


黒瀬陽平 (カオスラウンジ)


美術家、美術評論家、美術予備校教師。
2010年4月に「カオス*ラウンジ宣言」を発表後、
藤城嘘と共同企画「カオス*ラウンジ in高橋コレクション日比谷」を開催。同年5月にカオス*ラウンジ企画第二弾として、ネットワークを使って遊ぶ「ギーク」達に焦点をあて た「破滅*ラウンジ」を開催、様々な議論を呼ぶ。『思想地図』に掲載された公募論文「キャラクターが、見ている。──アニメ表現論序説」などでも注目を集 める。主な論文に「新しい「風景」の誕生 —セカイ系物語と情念定型」など。
—–
経歴
2010年 GEISAI大学 第4シーズンで講義を開催/カイカイキキギャラリー
GEISAI#14 GEISAI大学出張版! GEISAI CRITICAL MEDIA ブース出展
2009年 GEISAI#12 東浩紀氏「非公式ゼロアカスペシャルトークライブ」
メガホントーク出演。
2008年 東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程修了
批評誌『Review House』創刊
『思想地図』vol.1に公募論文を発表
2006年 京都造形芸術大学芸術学部情報デザイン学科卒業
1983年 高知県生まれ
〈個展〉
2010年 「ミステリーツアー」Hidari Zingaro(東京)(予定)
〈グループ展〉
2010年 「破滅*ラウンジ」NANZUKA UNDERGROUND (東京)
「カオス*ラウンジ」高橋コレクション日比谷(東京)
2004年  戯曲「狂泉」(高知県立美術館ホール/高知)
「京都アートアニュアル2004」(京都造形芸術大学/京都)
2002年 「NO BORDER展」高知県立美術館(高知)


「カオスラウンジ宣言2010」

<宣言文>
ゼロ年代と呼ばれたこの十年、日本のアートは何も生み出さなかった。
今、われわれの目の前に広がっているのは、欧米を真似たアートフェアの乱立によって作られた、ありもしない国内アート・マーケットの表象と、助成金を喰い物にしながら無限に繰り返される慈善事業だけである。
この風景は、ゼロ年代の幕開けに突きつけられた、日本のアートについての問い(「日本ゼロ年」、「オタク」、「スーパーフラット」……)を徹底的に無化することによって成立している。
ゼロ年代に入って、ますますわれわれの生活を変容させた情報化の進展は、あろうことかアートにおいて、日本と世界の格差を埋めるものとして、きわめて楽観的に解釈された。
日本のアートはアクチュアルな文化であることをやめてしまった。
アーティストたちは「物」に充足することで、「情報」から目を逸らし、ナマな文化の営みに身を晒さない。無根拠なアートの神秘性によって身分を保障されると同時に、小器用な職人として囲い込まれている。
「悪い場所」は再び隠蔽された。
ゼロ年代の間、CHAOS*LOUNGEは地上に姿を現さなかった。なぜなら地上は、本当は焼け野原であることを知っていたからだ。
Google、2ch、mixi、Flickr、YouTube、ニコニコ動画、Twitter、Tumblr……、CHAOS*LOUNGEはネットの中で、主にアーキテクチャと呼ばれるインフラストラクチャーの変化と共に存在していた。
そこは常に、膨大に、匿名的な想像力がうずまき、作品未満の作品、コンテンツ未満のコンテンツが現れては消える場所であり、にもかかわらず、作者性に目覚めてしまった有象無象の集う場所である。
増殖を続けるアーキテクチャは、アートの神秘性を認めない。そこでは、すべてが可視化され、分類され、操作可能となる。
内面などない。知性も感性も、すべてはアーキテクチャ上で、システマチックに組み立てられてゆく。
人間の内面は、アーキテクチャによる工学的な介入によって蒸発する。
CHAOS*LOUNGEから生まれたアーティストは、それでもなお、地上に脱出することはなかった。なぜなら、地上で生み出されているものはアートではないと知っていたからだ。
彼らは、アーキテクチャによる工学的介入を、一度は徹底的に受け入れる。アートに神秘性などない。人間の知性も感性も内面も、すべては工学的に記述可能である。
しかし、彼らは、アーキテクチャによる工学的介入の結果に対し、さらに人為的に介入を試みるのである。
彼らは、アーキテクチャによって、自動的に吐き出される演算結果を収集する。そして、自らがひとつのアーキテクチャとなって、新たな演算を開始するのだ。
CHAOS*LOUNGEは今、ようやく、ここに姿を現す。
単なる「情報」でも「物」でもない、アーキテクチャ時代のアート、すなわち、一〇年代のアートとして。


2月20日(木)『BOOKSTORE~移住編~』本屋の寄付を募るYO!上映ツアー × Give me little more. 作品の上映+アフタートーク

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完全DIYでオルタナティブな本屋を立ち上げようとするモリテツヤさんを追った
ドキュメンタリー映画「FOREST BOOKS~移住編~」上映&トークイベント開催!

鳥取で自給自足をしながら本屋開業を目指す森哲也さんを追ったドキュメンタリー映画『BOOKSTORE~移住編~』がGive me little moreにやってきます!関東で自然農/有機農を学んでいた森さんが何故、鳥取に移住し、本屋を立ち上げようとしているのか!?お店や場づくりをしてみたい!お金だけじゃない生き方がしたい!という方、必見のドキュメンタリー映画です。上映終了後は出演の森さん、監督の中森さん、Give me little more.の新美と、そしてお客さんも巻き込んでアフタートークをおこないます。鳥取、松本のローカルネットワーク事情 / 移住の楽しさと大変さ /それでも何故私たちはお店をやりたいのか? /柱の建て方や実用的DIY/etc... 映画を観た後にいろいろとお話できたらと思います。当日は森さんのやっている「FOREST BOOKS」が出張跳び箱本屋を出店します。

< 作品紹介 >
『BOOKSTORE~移住編~』

出演:森哲也(FOREST BOOKS)
監督:中森圭二郎
日本/SD/87min
(あらすじ)
関東から鳥取へ移住してきた森哲也さん。彼の夢は自給自足の生活をしながら、人と人が出会う本屋を営むことだ。しかし、借りたのは柱が腐っていたり、トイレがない店舗。おまけに費用を稼ぐためのバイトで、改修する時間が作れない始末。仮住まいのゲストハウスの人々、町の人々の助けを借りて、果たして本屋は完成するのか!DIY密着ドキュメンタリーの第1章、移住編。

2014年2月20日(木)
『BOOKSTORE~移住編~』本屋の寄付を募るYO!上映ツアー × Give me little more.
作品の上映+アフタートーク
開場:19:30 / 上映開始:20:00
料金:スライディングスケール制(500~1500円の間の投げ銭制)+要1Dオーダー
です。投げ銭は上映後に集めます。
※「FOREST BOOKS」は寄付も受け付けています。詳細は当日。

■モリ テツヤ
 
福岡生まれ、インドネシア&千葉育ち。大学卒業後、二年間の自然農と有機農業の修行をする。修行を終えた直後に原発爆発。放射能からの逃避と本屋をやる為の土地探しを開始。鳥取へ流れつき、現在は跳び箱型移動式書店をやりながら店舗を建設中。wowwar tonightな27歳。
twitter→@tm_forest

中森 圭二郎
 
1985年生まれ。奈良県奈良市出身。ドキュメンタリーを学ぶため上京し、立教大学院映像身体学研究科に入学するが作品を作れず。その後、映像記者としてニュースサイト「DROPOUTTVONLINE」に参加。野宿者排除や生活保護に関する取材を行ってきた。2013年、ドキュメンタリー製作の地盤を作るため、映像レーベル・地球Bを立ち上げる。今回製作した『BOOKSTORE~移住編~』は初の長編ドキュメンタリーとなる。
twitter→@AK1_RA

3月4日(火)ライブ&トークイベント 橋本進の「実録!ピョンヤン・トリップ」

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橋本進

プレイトーンズ

「名古屋のシンガーソングライターが平壌に言った訳」

murder murderでの活動、竹原ピストルとの共演や、名古屋クアトロでのワンマン開催でも知られるシンガーソングライターの橋本進さんが、Give me little more.にやってきます。今回はライブだけではなく豪華なオマケとして、橋本さんが朝鮮民主主義人民共和国の平壌(ピョンヤン)に旅行した時のことをトークしてもらいます。彼がなぜ平壌に行こうと思ったのか?身の回りの世界の命の叫び、矛盾や欺瞞、それを超える自然の無限性を歌にしている彼の音楽活動の傍らで持っている視点に触れることで、歌がまた別の響き方をしてくるかもしれない!
ジョニー大蔵(キャロル)のバンドにも在籍していた変態ギタリスト安藤則夫さんと、山岳ガイド赤沼さんによるポリリズミックなフォークユニット・プレイトーンズ。

3月4日(火)
ライブ&トークイベント「実録!ピョンヤン・トリップ」
出演:橋本進(murder murder,名古屋)/ プレイトーンズ &more…
開演:19:30(開場19:00)
料金:(前売り)¥1,200 (当日)¥1,500 

橋本進…

(プロフィール)
橋本進 プロフィール1986年、宮崎県生まれ。 弾き語り、6人編成バンド"橋本進とボリビア楽団"、2ピースバンド"murder murder"、インストバンド"Wakka"などで活動中。身の回りや世界のあちこちに散らばっている命の叫び、矛盾や欺瞞、自然が鳴らす無限の響きを紡ごうと日々を模索。
フォークソングにパンクを潜ませ、アバンギャルドミュージックに皮肉とユーモアを泳がせる。

2005年…・名古屋を拠点にライブ活動を開始
2010年…・murder murder結成
2011年…・murder murder「アイドルの悲しみ」発売(6/24)
・橋本進1stアルバム「聴心器」発売(10/24)
・名古屋GURUxGURUにて初のワンマンライブ開催
2012年…・名古屋CLUB QUATTROにて竹原ピストル氏のオープニングアクト出演(4/8)
・murder murder「国家のために生きなさい」全国発売(10/10)
・北海道から沖縄まで年間150本の全国ツアー敢行
2013年…・橋本進2ndアルバム「ムービースターの死」発売(3/17)
・名古屋DAYTRIVEにて通算500回目となるライブ(8/27)
・橋本進3rdアルバム「狼煙」全国発売(10/23) 
・RADIO CLASH PRESENTS 橋本進ワンマンツアー開催
(11/1東京MANDA-LA2・11/8京都nano・11/11名古屋CLUB QUATTRO)


3月9日(日)ライブイベント「ギブミーリトルモアのラブミー・パンダー ギターパンダが松本にやってくる!」

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ギターパンダ

THE END

かみぬまゆうたろう

忌野清志郎&2・3′Sのギタリストとしても活躍した山川のりを氏の
ライフワーク的ソロプロジェクト・ギターパンダが松本に登場!!

元ディープ&バイツ、グレイトリッチーズ、忌野清志郎とのユニット「2・3's(ニーサンズ)」やブルーハーツの前身バンドとして知られるThe Coats、友部正人のアルバムプロデュースなど、幾多の伝説を踏み越えてきたギタリスト、山川ノリヲのライフタイム・プロジェクト『ギターパンダ』が松本に登場!パンダの着ぐるみを着脱する独特すぎるライブスタイル、のびやかな声で歌われまっすぐ届いてくる歌、フレーズのひとつひとつがキャッチーで目が離せないギタープレイ、これが一度に展開されるのがギターパンダ流!
共演は、鋭い言葉を乾いた笑いを含んで歌う長野の孤高フォークシンガー・The End、山川ノリヲが才能を見いだした若手シンガー!ジャパニーズフォークのナチュラル現在形・かみぬまゆうたろう。キッチュに惹きつけられて、歌心が感情をあふれさせる夜。お楽しみください!

3月9日(日)
「ギブミーリトルモアのラブミー・パンダー ギターパンダが松本にやってくる!」
出演:山川のりを(ギターパンダ)、The End、かみぬまゆうたろう(東京)
開演:19:00(開場18:30)
料金:(前売り)¥1,500 (当日)¥1,800

チケット予約はgive.me.little.more@gmail.comまで。

山川のりを(ギターパンダ)…
 
(プロフィール)
1965年11月11日、岡山生まれ。O型蠍座 
小さい頃から鼓笛隊、ブラスバンド部に所属、音楽ひとすじ38年。17才で上京、数えきれないほどのバンドに参加しながらはじめて自分で歌うバンド「ディープ&バイツ」を22才で結成。メンバーチェンジを繰り返し、24才の時デビュー。アルバム3枚を発表している。26才で「忌野清志郎&ニーサンズ」にギターで加入。アルバム2枚発表。その後、ホーン隊を入れた大人数バンド「ノリオ&アイスクリームマン」では、得意のホーンアレンジの才能を発揮、ミディクリエイティブからアルバムを2枚発表。イベント「タマシイノブラスバンド」も好評。アイスクリームマンと平行して、リョウ君とふたりで作った「ギターパンダ」の活動も活発になり、ついに完全自主製作アルバムを発表。ハイテク機器を操る器用さを世間に見せつけ驚かれる。2004年8月いっぱいでリョウ君脱退し、ひとりギターパンダとなる。ひとりギターパンダの活動と平行して、2005年からベース山浦智生(アニキ)、ドラムにアイスクリームマン時代からの付合いタナカゲンショウを迎え、3人バンドでのライブ活動も行っている。その3人バンドでのライブがCDに。「とばせロック!ライブギターパンダ」が2006年2月に発売。2007年7月 4枚目のCD「壁うちロックンロール」完成。日々、ロックンロールを演奏する旅を続けています。他に友部正人・ワタナベイビー(ホフディラン)ソロ、ドミンゴス、風太郎さん、岩崎ケンイチ、キッチン(ミディ)、夢野カブさん、ドカンズ のアルバムをプロデュースもしました。

かみぬまゆうたろう


(プロフィール)
1988 年 2 月 23 日生まれの B 型。酒と音楽と古いギターが好きな25歳。 愛用ギターは1923年製Martin O-18。青春や恋愛のワンシーンを切り取りありのままに歌う詩世界、それを彩る情景的な曲とメロディ、聴き手に響く歌をフォーキーにスインギンに日々弾き語る。2014年2月ファーストアルバム「かみぬまゆうたろう」を遂に発表。

2009年
都内のライブハウスとストリートを中心に活動を開始。

2010年
自主制作のCD-R音源「初期のかみぬまゆうたろう」発売。ライブ会場とディスクユニオンで販売。じわじわと話題になり初回盤は完売。現在までにトータルで約700枚販売する。

2011年
新宿redcloth、下北沢440、渋谷7th FLOORにてツーマンシリーズ”ゆうたろうくんと〇〇さん”を定期的に開催。ツーマンシリーズの共演者はギターパンダ、竹原ピストル、奇妙礼太郎、沢田ナオヤ、王舟。

2012年
the chef cooks meに参加する星野菜名子(key)、カツマーレー&The SOUL KITCHENのスガイジュンイチ(Bass)、斎藤大樹(Dr)とバンド"かみぬまゆうたろうとパートタイマーズ"を結成。ソロと平行してバンドライブも展開しアプローチの幅を広げ始める。急遽、1ヶ月前の告知で行われた渋谷7th FLOORでのワンマンライブは約100人を動員。下北沢インディーファンクラブに440推薦で出演。

2013年 下北沢インディーファンクラブ、round upに出演。都内を中心にライブ本数も年間50本(ストリート含む)を行う。11月アルバムより先行シングル「シルエット」をiTunesにて配信開始。12月ギャラクティック10周年記念のイベントに出演、ハンバートハンバート×COOL WISE MAN、bonobos、グッドラックへイワ、T字路s、MaNHATTAN、The eskargot miles等と共演。

4月29日(火・祝)miami、slum、animalheads出演 ライブイベント「マジカル・パワー・ストレンジ・ポップ・ナイト」

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miami

slum

animalheads

5年間の沈黙を破って復活した
ガールズ・ローファイ・エレポップ・miamiが松本初登場!
すっとんだポップセンスを持つバンドが集まる夜

松本周辺ではにわかに噂が立っておりました。かなりヘンテコなガールズポップユニットをやっていた女性が移り住んで来たらしいと。そのユニットの名前はmiami。聴かせてもらった音源は「黒い邪気」と「ポップでお気楽な雰囲気」と形容された、ガチャガチャな打ち込みと追いつけない言葉の畳み掛けの音楽でした。理解の彼方へ素早く逃げて、残像みたいなものしか捉えられないけれども、何だか妙にスカッとする後聴感。たちまちに、その音源はこの松本の地域コミュニティでも静かな話題になっていたようでした。

しばらく活動をお休みしていたmiamiは、5年間の沈黙を破って昨年の12月に東京でライブにて復活しました。そして……なんとなんと、復活後2回目のライブがこちら松本、Give me little more.で決まりました!!チープな打ち込みの上で展開されるヴァイオリンと歌、一体どんなライブが展開されるのでしょうか。

共演は、日本語フォーク的な歌心を過剰に歌謡的に響かせながらなんとも知らない手触りのポップソングを展開していく3人組・slumと、
Pavementなどの90年代ローファイポップへの愛にあふれたサウンドが魅力、松本で出会った年齢も性別も異なるアイルランド人、フランス人、日本人によって結成されたストレンジポップバンド・animalheads

すっとんだポップセンスが集結する夜「マジカル・パワー・ストレンジ・ポップ・ナイト」4月末開催です!!

2014年4月29日(火・祝)
「マジカル・パワー・ストレンジ・ポップ・ナイト」
出演:miami(東京、松本)、slum、animalheads
開演:19:00(開場18:30)
料金:(前売り)¥1,500 (当日)¥1,800

チケット予約はgive.me.little.more@gmail.comまで。
(プロフィール)
かじやあい(うた・バイオリン)とコバヤシアイ(うた・サンプラー)による、ローファイエレポップユニット。
チープなリズムにバイオリンとシンセが奏でる軽やかなメロディ、その上に乗る歌とラップ。
愛玩動物の持つ「黒い無邪気」とポップでおきらくな雰囲気が人々を魅了する。
アメリカ、イギリス、ベトナム、韓国、上海、フィリピンなど海外でも活躍。
2008年に解散、2013年に復活。松本には初登場。

かじやあい
服と小物を制作。オリジナルキャラのびろーんくまが好評。
展示参加:「妖精のキャラバン展」5/21(水)〜6/15(日)@オーガニックマーケット桜山
びろーんくまhttp://hanahirakuki.com/

コバヤシアイ
小林愛としてラジオやテレビの脚本、作詞家としても活躍中
ブログ、ひどもやま日記 http://hidomoyama.blogspot.jp/

slum


(プロフィール)
しらない手触りの「ポップソング」を探して活動中の三人組。2007年結成。2012年末より現編成。USインディから、60'sソフトロック、日本語フォークまでをごった煮にしてつくられたアンビバレントなのに過剰に歌謡的にも響く曲たちは、まったくだめでもなく、かといってぱっとしない毎日に寄り添ったり、突き放したりする。過去にこれレコードより音源を2枚リリース。Joan of arc、norman blake(teen age funclub)、Lou Barlow(Dinosaur Jr.)、Mike watt、テニスコーツ、ゲラーズ、洪申豪(透明雑誌)、LEO今井、8ottoなどとも共演。

animalheads

2014年4月13日(日)「東北記録映画三部作」酒井耕監督トークライブ(松本シネマセレクト主催 一挙上映会アフターイベント) 

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(三部作 予告編)

震災後の東北で、人々の語りにひたすら耳を傾けた記録。
観た後に必ず誰かと語りたくなる映画です。
なので、アフタートークを開催することになりました。

同日4月13日(日)に松本シネマセレクトさんが行う濱口竜介・酒井耕「東北記録映画三部作」一挙上映会のアフターイベントとして、監督・酒井耕さんをお招きしたトークライブを開催いたします。

東北記録映画三部作「なみのおと」(2011)「なみのこえ(2013)「うたうひと」(2013)は、東日本大震災後の東北で両監督が出会った人々の「語り」に耳を傾けた記録が映画としてまとめられた作品です。2011年と、そして少し間をおいた2013年の間に4作品という凄まじい制作ペースで生まれ、「ロカルノ国際映画祭」で上映(『なみのおと』)「山形国際ドキュメンタリー映画祭(YIDFF)」インターナショナル・コンペティション部門へのエントリー(『なみのおと』)、同映画祭における「スカパー!IDEHA賞」の受賞(『うたうひと』)など、それぞれの作品が大きな評価を得て、昨年のオーディトリウム渋谷からスタートしたリレー上映も各地で大反響を呼んでいます。

震災を記録した映画ではあるのですが、そこには津波や瓦礫の映像は映っていません。カメラが介入して立ち上げられた「語りの時間」がなければ、語られなかったであろうある種の緊張感(とその緊張がほぐれていく瞬間の生々しさ)がただよう対話が展開されます。酒井監督が語っていた「ドキュメンタリーとフィクションを分けようとしたそばから理論が破綻していく」(※)ということをとても強く考えさせられる映像です。鑑賞者した人が日常考えていることと、遠く思える東北の人たちの言葉がフッとリンクしてしまうような感覚がある、それぞれの感想を持ち帰ることができる映画だと思ったので、このたび、監督とそして鑑賞後のみなさんとで新しい「語り」を立ち上げる機会として、アフタートークを開催させていただくこととなりました。

(※LOAD SHOW「映画と私」酒井耕)

2014年4月13日(日)
「東北記録映画三部作」酒井耕監督トークライブ(松本シネマセレクト一挙上映会アフターイベント) 
開場:19:00 開始:20:00 (終演は22時ごろを予定)
(※シネマセレクト上映終了時間は19:10を予定しております。上映会会場のMウイングからGive me little more.までは徒歩10分です。)
料金:1000円(+要1オーダー)
シネマセレクト「東北記録映画三部作」上映会の半券持参で入場料金500円OFF
(※いずれか一作品でもご覧になった方が対象です。)
四作品全部をご鑑賞された方は、アフタートーク入場無料



聞き手:飯岡詩朗(松本シネマセレクト、信州大学人文学部準教授)


<関連リンク>
作品詳細については、
LOAD SHOWさんの「東北記録映画三部作」酒井耕・濱口竜介監督作品
がわかりやすくまとめてくださっています。

他にも、いろいろな視点で語られた東方記録映画三部作シリーズに関するレビューなどがありますので、ご覧ください。

映画「なみのおと」ブログ
神戸映画資料館「<言葉>を撮るドキュメンタリー」井上正昭(翻訳・映画雑文)
INTRO レビュー
neoneoレビュー「東北」を移動する記録映画〈ロードムーヴィー〉酒井耕&濱口竜介「東北記録映画三部作」 text 岩崎孝正
neoneoインタビュー「記憶を未来に聞き届けるために――東北記録映画三部作」酒井耕・濱口竜介監督ロングインタビュー

■酒井 耕



1979 年長野県生まれ。映画監督。現在の活動拠点は東京。東京農業大学在学中に自主制作映画を手掛け、卒業後、社会 人として働いた後、2005 年に東京藝術大学大学院映像研究科監督領域に入学。修了制作は『creep』(2007 年)。『ホ ーム スイート ホーム』(2006 年)の他、濱口と共同で東北記録映画三部作『なみのおと』(2011 年)『なみのこえ』 (2013 年)『うたうひと』(2013 年)を監督。現在は 映画製作と平行して、各地の土着文化の再編活動に携わっている。

【レギュラー開催】バックギャモン* & テーブルゲーム・ナイト

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次回開催:5月29日(木)20:00〜

Gouki.さん主催のテーブルゲームカフェがリニューアル!
バックギャモン&テーブルゲーム・ナイトに。

世界中のボードゲームやコミュニケーションゲームを楽しむ一夜。新しい出会いや、きっかけ作りに。(*日本バックギャモン協会公認例会)

20:00~深夜(自由解散)
参加費:無料(1ドリンクオーダー)

■バックギャモンについて

最古のボードゲームをルーツに持つバックギャモン。プレイ人口3億人、世界4大ゲームの一つともされ、日本でも平安時代から江戸時代にかけ「盤双六」の名で男女問わず親しまれました。
当例会では、2014年トルコ・イスタンブール大会優勝者の西澤を中心に、初めての方からわかりやすく教えます。

■テーブルゲームについて

 今、海外のボードゲームが一大ブームです。感性を結びつける幻想的なゲーム「Dixit」や、推理と洞察のコミュニケーション・ゲーム「人狼・マフィア」といった、人に会うからこそ面白い世界中のテーブルゲームを厳選し、楽しい一夜を過ごします。

■イベントの目的

 ボードゲームを通じて「人と出会う、つながる」のが目的の例会です。あなたが関わっているイベント、音楽、芝居、展示、お店などのフライヤーがあれば、ぜひお持ち下さい。

5月18日(日)『タリウム少女の毒殺日記』上映会

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第25回東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門作品賞。
少女による毒殺未遂事件をモチーフにした問題のメタフィクション映画、上映!

静岡で実際に起きた、母親にタリウムを投与していた少女による殺人未遂事件から着想を得て制作された話題の映画『タリウム少女の毒殺日記』が1日限定で上映!
フィクションとドキュメンタリーが交差するようなつくりになっている本作では、ネット空間に生態実験の様子をアップロードしていくタリウム少女の特殊な世界認識が描かれる中、脂肪吸引ビジネス、肉体改造アーティスト、蛍光物質を作る遺伝子が埋め込まれた"GFP BUNNY"など、テクノロジーの進化と人間の関係を考えさせられるトピックが登場し、映画のテーマ性が拡張されていきます。
監督は『新しい神様』で、天皇制や右翼パンクバンド、『PEEP“TV”SHOW』 で、盗撮、ゴスロリ少女など過激なトピックを疎外される側の視点から取り上げてきた土屋豊。主演は「グラビア自撮り部」発起人のグラビアアイドルの倉持由香。
2014年2月15日、大雪に見舞われた松本にて上映された本作ですが、その際、来場することができなかった土屋監督と倉持由香さんのお二人が、この度、ゲストとしてGive me little more.に登場します。

2014年5月18日(日)
「タリウム少女の毒殺日記」上映会 
上映時間 ①14:00〜 ② 18:00〜 ③ 20:30〜(急遽追加)
料金:1600円(ドリンクチケットつき)
ゲスト:土屋豊監督、倉持由香
主催:松本シネマセレクト

■あらすじ
科学に異常な関心を示す≪タリウム少女≫は、蟻やハムスター、金魚など、様々な生物を観察・解剖し、その様子を動画日記としてYouTubeにアップすることが好きな高校生。
彼女は動物だけでなく、アンチエイジングに明け暮れる母親までも実験対象とし、その母親に毒薬タリウムを少しずつ投与していく…。
さらに彼女は、高校で壮絶なイジメにあう自分自身をも、一つの観察対象として冷徹なまなざしで観察していた。
 「観察するぞ、観察するぞ…」
≪タリウム少女≫は、自らを取り囲む世界を飛び越えるために、新しい実験を始める。

■作品情報
監督・脚本・編集:土屋 豊(『新しい神様』、『PEEP "TV" SHOW』)
 出演:倉持由香、渡辺真起子、古舘寛治、Takahashi
 日本/2012年/カラー/HD/82分
 配給:アップリンク
■プロフィール
・土屋豊











1966年生まれ。90年頃からビデオアート作品の制作を開始する。同時期に、インディペンデント・メディアを使って社会変革を試みるメディア・アクティビズムに関わり始める。ビデオアクト・主宰/独立映画鍋・共同代表。監督作品は『あなたは天皇の戦争責任についてどう思いますか?』(97)、『新しい神様』(99)、『PEEP “TV” SHOW』(03)。

・倉持由香

≪映画≫

 2013年7月6日 公開 タリウム少女の毒殺日記 

≪TV≫
 2014年4月5日 ノブナガ(CBC)
 2014年3月19日 ツボ娘(TBS)
 2013年12月~ 真夜中のおバカ騒ぎ! (TOKYO MX/千葉テレビ)
2013年9月6日 東京暇人(日本テレビ)
2013年8月30日 東京暇人(日本テレビ)
2013年7月13日 NexT(日本テレビ)
2013年7月~ アイドルの穴 日テレジェニックを探せ!(日本テレビ)
2013年5月20日 お願い!ランキング(テレビ朝日)
2012年12月21日 全力坂(テレビ朝日)
2012年12月06日 夜遊び三姉妹(日本テレビ)

≪DVD≫
 2013年3月31日発売  1th DVD「まいにちくらもっち」:BNS
 2013年6月28日発売  2th 「妄想マテリアル」 スパイスビジュアル
2013年12月6日発売  3th 「くらもちいい尻」 AmazonDVDランキング第1位!
イーネット・フロンティア
2014年3月15日発売  4th 「パンチュ」:h.m.p



5月21日(水)にたないけん、井原羽八夏、Toriqumo出演 ライブイベント「鼻歌から墓場まで」

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(にたないけん)

歌うことをやめられない人たちだろうな…と感じられる、歌うことの魅力に取り憑かれた人たちが集うライブイベント「鼻歌から墓場まで」開催!

メロディの魅力に取り憑かれたら最後、あとは墓場まで歌を持ち込んでしまう。歌もの音楽中毒者たちのためのイベント。

今回は、東京から、バンド・ずぶぬれシアターでVo.gtで活躍するにたないさんがやってきます。彼の弾き語りは、スタイルの描写を要素として語って惹き付けるような特殊さはないかもしれないけれど、私たちがフォークソングを聴くときに求めるものがたくさん詰まっています。ワンルームの貸部屋で爆発しそうな日常のやるせなさと、小さな幸福感のある普通の風景がど真ん中にいいメロディにのって歌われます。
長野勢は、2組。
Give me little more.での初企画も大盛況だった長野の鍵盤弾き語りシンガーソングライター・井原羽八夏さん。歌のお姉さん的親しみやすさと、「ふつうの感覚」から言葉を投げているからこそ含まれている自然体の毒が効いた言葉の両面性が素晴らしい!
飯田からは、marching band来日ツアーの際に共演をつとめたToriqumo。マイペースに彼らが年月をかけて着実に生み出してきた素晴らしいメロディの数々をぜひ、味わっていただきたいです。これぞ、ああインディポップ。

不必要な意匠なしにつくられたいい歌にたくさん出会える夜になることでしょう。


5月21日(水)ライブイベント「鼻歌から墓場まで」
出演:にたないけん(東京)、井原羽八夏、Toriqumo
料金:(前売り)¥1,200 (当日)¥1,500
時間:19:30開演(19:00開場)

チケット予約はgive.melittlemore@gmail.comまで!

にたないけん…


(プロフィール)
ひとりで歌とギターとハーモニカ。よにんの時はずぶぬれシアター。餃子の蘭州の長男。お酒を毎日5億杯飲みます。

井原羽八夏…

(プロフィール)

長野市在住。長野県内を中心にピアノ弾き語りで活動中。企画室ナノグラフィカのスタッフでもある。

Toriqumo…

黒瀬陽平『情報社会の情念—クリエイティブの条件を問う』発刊記念イベント(2014/2/8)を振り返る

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もう一季節も前のことですが、数十年に一度という大雪に見舞われた2月8日(土)開催された「黒瀬陽平『情報社会の情念—クリエイティブの条件を問う』発刊記念イベント」この度、黒瀬さんがキュレーションを行うLITTLE AKIHABARA MARKET ― 日本的イコノロジーの復興』(ROPPONGI HILLS A/D GALLERY 5/10-5/25)の開催にあわせて、イベント企画者である石田&新美共著のレポート記事で、あの日のイベントの様子をお伝えいたします。

(2月8日 am11:00頃の様子)

松本市内は朝から凄まじい雪でした。写真の時間より半日経ち、夜になってもまだ雪が降り続ける中、電車はほとんど進まず…21時半を回る頃に、黒瀬さんなんとか会場に到着。

到着してほどなく、22時前にトークが始まりました。まだ雪がやまない中、松本市街地へのあらゆる交通手段がなくなっている中、街中に住んでいる人や、学生を中心に15人ほどのお客さんが残ってくれていました。本当にありがとうございました。

(黒瀬陽平氏)

では、ここからはトークの中で印象が強かったお話をダイジェストでお伝えしていきます。

①助成金アートと<みんなの意見>

「日本では地方でも都心でも、現代アートを続けていくためには助成金に頼らざるをえない状況がある。でも、助成金をもらってアートをやろうとすると、<みんなの意見>に従わなければいけない。つまり、アートはこういうものだ、という理念に照らし合わせて評価するんじゃなくて、住民の反応がそのまま事業評価につながって、その基準でアートが判断されてしまう。クレームでもつけられてしまえば、それは端的にマイナスの評価ということになる。だから必然的に、クレームがこないようなアートになってしまう。しかし、それは果たしてアートなのか? (...)<みんなの意見>をすぐ集計できて、可視化して、それと照らし合わせて判断ができるっていうのは、まさに現在のネットで起きていることと同じ。でも、アートの歴史はそれと同じ理屈では動いていない。<みんなの意見>に疎外されないようなアートの理屈を考えなければ、と思って『情報社会の情念』を書いたというところがある。今日はその話をしたいと思います。」

社会に求められるアートでなければアートでないのか?実に、単刀直入な問題提起だと思います。特に地方では肌で感じる、助成金に頼ったアートの問題と絡めて、アートとその制度の問題とインターネットの状況を照らし合わせた視点が提示されました。この場では無難な話は絶対語られないであろうという予感が高まる会場!実際の現場と情報社会での動向は全く別次元の動きではないという問題設定にぐっと関心も高まります。


②カオスラウンジの活動 オタクとネットの関わり

「<アート>は歴史性と継承性によって築かれている。でも、日本人にとって<アート>というハイカルチャーが輸入品であり、距離感があるものだということは美術史的にも事実で、一般論としても認めるしかない。<日本美術>の歴史を見ても、大陸からの強烈な影響を受けて、歴史意識がしょっちゅうブツ切りにされている。それでも、日本で現代アートをやろうとする時に参照できる歴史を探してみると、やはりオタクカルチャーだった。村上隆さんが主張したように、オタクカルチャーには短いながらも強固な歴史性と継承性がある。オタクカルチャーの歴史を、過去へ延長することによって日本のアートの歴史が描けるかもしれない。ぼくはカオスラウンジという活動によって、そこにネットカルチャーを接続しようとしました。」

ここでは黒瀬さんの問題意識が提示された冒頭に続いて、そこに至るまでの彼の活動の経緯が紹介されました。黒瀬さんは、日本の美術・アートの連続した歴史を持たない状況とは対照的な、「日本のオタクと呼ばれる人たちが積み上げてきたもの」に惹かれたそうです。ネット独特のコミュニケーションをうまく使って活動をしている藤城嘘(注1)さんとの出会いもあって、このオタクカルチャーへの関心に加えてネットという要素を取り込んでカオスラウンジの活動に合流していくことになったそうです。彼の名前を一躍有名にした「カオスラウンジ宣言」。そこにはpixivやニコニコ動画といったコミュニティをつくるウェブプラットフォームの興隆に対しての複雑な思いが背景にあったそうです。つまり、ウェブ上の新動向をたしかにおもしろいと思いつつも、同時にプラットフォームの方がコンテンツ(作品)の性質を決めていくようになるのではないか、という懸念があったそうです。だからこそ、プラットフォームの設計を工夫してクリエイターを排除しないような仕組みづくりができないか、またクリエイターがプラットフォームの性質に自覚的にコンテンツを創っていくことはできなかという考えを持つようになったそうです。「カオスラウンジ宣言」は、ネットカルチャーという新しい場の台頭の中で、なんとか日本の表現活動の枠組みを作り直そうとする取り組みだったのですね!

しかし、彼が活動を始めた以降も、2010年までにビッグデータを用いたプラットフォームの優位はますます進み、データマイニングに基づいたマーケティング戦略が支配力を強め、その結果みんにとって快適なコンテンツがどんどん増える事になる時代が訪れます。それは極端に言えば「クリエイターは要らず、プラットフォームの設計者が求められる時代」ともいえます。つまり、予想外なものはどんどん排除されるような世界が加速し、アーティストやクリエイターが疎外される状況が訪れたのです。amazonの「これほしいかも機能」のように、個人向けにパーソナライズされた情報だけが提供される「エンドレス・ミー」(イーライ・パリサー)と呼ばれる世界は、偶然を徹底的に排除して必然だけで構成されるので、「全く新しいもの」が生まれてくることはきわめて難しくなりました。このままでは必然の繰り返しが行き詰まりになったときに、どうしようもなくなってしまう。だからこそ、その構造に突破口をあたえるようなコンテンツ、アートが重要になってくるという危機感が黒瀬さんの中には募ったそうです。そこで、黒瀬さんは2000年代に生まれたものの中で、時代の状況を自覚的に反映しているコンテンツを探しました。結果、黒瀬さんが着目した作品は『らき☆すた』と『仮面ライダー・ディケイド』でした。

ここで、会場のみんなで「仮面ライダー・ディケイド」の一場面を鑑賞。フォルム自体がゲーム盤のようになっている仮面ライダーディケイドコンプリートフォームは、まさに「プラットフォーム」でしかないとのこと!クリエイターの美意識によってつくられる従来の表現に対して、これはまさに消費者のアノニマスな欲望が集約して生まれたデザイン性との解説。パッと見わかりやすい事例紹介に盛り上がる会場!

③欲望を平均化するプラットフォームに別の角度から
「プラットフォームというのは、基本的に多くの人に開かれるべき、という考え方です。もちろん、クローズドなプラットフォームもありますが、データマイニングによる運営を考えると、集まるデータは多ければ多いほど精度が上がる。したがって、多くの人が参加するプラットフォームは強力な<正しさ>を持つことになります。しかし、データマイニングによって行なわれていることは、いわば欲望の平均化です。多くの人の行動データを取り、欲望を平均化していけばいくほど、そこには凡庸なものが残ります。そこに運営論のジレンマがあるということを、拙著では書きました。しかし、ソーシャルゲームのヒットなどの現象が露呈させたのは、人々は凡庸なものを消費してそこそこ満足してしまっている、という事実。そういう状況のなかで、アーティストは何を示せるかということを考えているんです。(...)平均化された誰のものでもない凡庸な欲望、つまり<みんなの意見>が今、統計学的な<正しさ>のもとに可視化されて、ぼくたちの目の前にある。重要なのは、それを正解として見るのではなくて、スタート地点だと考えることだと思います。かつてなく鮮明に可視化された<みんなの意見>に対して、ひるむことなく別の角度から表現をぶつけられるのがアーティストの役割なのではないか、と。(...)拙著では、いま現在の<みんなの意見>とは異なる<正しさ>をどうやって調達するか、という意識で歴史を遡って岡本太郎や寺山修司を扱いました。」

ここでレポーターが語ることはないでしょう。世の中が平均化するときに別の角度から意義を唱えられるような異物の存在の必要性。アーティストやクリエイターってもう意味ないじゃん、というニヒリズムを脱出する上でとても重要な話ですね。共感!

④現代美術の話
「ある種の歴史性とか文脈とかコンテクストを引き継いでいくことは、すごく尊いことであると同時に、閉じたゲームでもある」

休憩を挟んだ後半は、20世紀後半の美術の展開が歴史の中で非常に特殊な形態であったことに触れつつ、純粋な美術という領域は専門的なひとつの業界だということ話からはじまりました。続いて棋士の名人戦のビデオを鑑賞。ある業界の天才の凌ぎ合いとそれを囲む専門家を例にして、ひとつの業界の発展というのはそこでしか通用しないようなある種のゲーム性に根付いているというお話をしてくださいました。「閉じたゲーム」だけど「尊い」、ということが「将棋」という至高の趣味の世界と並べられることでよくわかりました。


⑤震災と炎上
「<取り返しがつかないこと>について考えている」

黒瀬さんにとって、2011年の震災と、ネット上で巻き込まれる事になった炎上は、「同時期の経験だった」そうです。その二つの起こってしまった事実は、半永久的に消せないという共通項があるという思いが残ったそうです。そのとき黒瀬さんが見直したアニメは敬愛する2人の監督、宮崎駿の『もののけ姫』と庵野秀明の『旧劇場版エヴァンゲリオン』でした。黒瀬さん曰く、2人に共通するのは、世界やオタクに対する愛情をもち、それに寄り添いながらも、積極的に<最悪の未来>を描いている点だそうです。『もののけ姫』も『劇場版エヴァンゲリオン』も取り返しのつかなくなってしまった未来を描いていて、そこに生きる人を描いている、ということが黒瀬さんのその時の心境と重なったそうです。可能性としてはオタク的文法を使ってオタクにとって最高の未来を描くこともできたはずなのに、あえて最悪を描くことの意味はなんなのか?この2作品を振り返って、「最悪」の中での「最高」の状態を考えるということの可能性を感じたそうです。そこから、オタク文化が最悪の結末を迎えたとしても、それでも自分たちの文化に向き合い続ける「最高」のオタク像というものが浮かび、その興味が実際に「カオスイクザイル」(注2)や「リトルアキハバラ」(注3)という展示の企画につながっていったそうです。なるほど、「最悪」な状況を認めて、あるいはそう仮定して、そこからどうするか考えるか、ということですね。確かに『もののけ姫』にも『劇場版エヴァンゲリオン』にも、一種の救われなさがあります。それでも、そこに生きる人を考えると、黒瀬さんの著書で語られる「両義性」という言葉とのリンクが見える気がします。こんなお話から、もしかしたらネットや展覧会には、最高/最悪の真逆の状態を映す鏡のような機能があるのかもしれないと思い、もし最悪の状態が映った鏡なら自分はどんな風に振る舞うか、そんなことを考えました.

⑥歴史のループから脱出する
「歴史は繰り返すという言葉があるが、こういう福島第一原発観光地化計画(注4)のようなことをいうと、必ず「それは過去にもあった」という批判が出てくる。(...)でもぼくは、反復や繰り返しそれ自体が悪いとは思わない。世界はそもそもループしている。今の何かは、過去の何かに似ていて当然で、それを指摘して批判に変えるだけでは何の意味も無い。(...)大事なことは、今がどのスパンのループで、<何週目>なのかを見極めること。そして、前回のループと異なる<分岐>を見つけ出し、ズレを生み出すことです。(...)ただ単に過去の繰り返しを生きている、と捉えることと、ループのなかで前回と違う<分岐>を生きようとすることは、全然意味が違うと思うんです。」

これは、最初の話とはっきりとリンクしている話だと思いながら聞きました。データを集める技術が発達して、いろんな情報が統合され、答えがどんどん「平均」の方に近づいていく状況に絶望するのではなく、その状況を逆手にとって、そこからスピンアウトする手法として情報やそれを基にした枠組み(プラットフォーム)を使うということ。そして、そこには終始一貫して話されていたような、個別のコンテンツの力に期待しつつ、それが生まれてくる土壌を作るという話に繋がっているのだと思います。

全体として、黒瀬さんがネット、オタク、アートへの人並みならぬ愛情を持ちながらも、そこに対して湿っぽい情でこだわるのではなく、社会に対して実際的な役割を担うものとなるための理論的な補強を目指している姿勢が強く伝わってきました。混沌きわまりないテン年代のアート、批評、鑑賞の形態を考える道具立てとしても、また従来の美術批評からこぼれ落ちるような領域にそそがれたまなざしとしても、もっと広く話し合われて行くべき論点がつまった3時間でした。

終演時間は、25:00…黒瀬さん、そしてこんな時間まで残ってくれたお客さん、本当にありがとうございました!

注1)藤城嘘:の創設メンバーで同集団の主要作家のひとり。pixivを中心に他の作家を巻き込みながら創作活動を続ける。作家プロフィールhttp://chaosxlounge.com/artists/uso
注2)「カオスイグザイル」3.11震災直後の展覧会。http://chaosxlounge.com/chaosexile/
注3)「リトルアキハバラ」:国が滅びアキハバラに住めなくなったオタクたちが国外脱出し、亡命先でアキバ文化をよりアングラに、より独特に発達させてくという近未来をベースコンセプトに組まれた展覧会。
注4)福島第一原発観光地化計画:原発を観光地化することで復興を計ろうという企画。思想家であり作家でもある東浩紀が中心となって取り組んでいる。

6月18日(水)「円盤のレコード寄席―万国博覧会のレコード―」幕間ライブ:ASUNA、チョコレートタウンオーケストラ

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昨年、開催した「レコード寄席」が再びやってきます。今回のテーマは、 万博!

高円寺の名物音楽空間・円盤店主の田口史人がお送りする、音楽的な文脈から外れた目的でつくられた珍品レコードの数々を紹介していくイベント。今回のテーマは万博!間違いなく日本の創造力、想像力のピークだった1970年の大阪万博のレコードを聞きます。国の威信を賭け、巨額の予算が当時の最前衛アーティストに投下され、それに見合った巨大スケールの信じられない作品をたくさん生み出した狂気のイベント。その音源はほとんど関係者配布の非売品でしか残されていませんが、今回はその各パヴィリオンが関係者に配ったレコードを中心に関連のレコードを大特集します!全ての日本人が夢見た未来の姿がここに!
幕間には、卓上に並べた数々の玩具などを用いてドローン演奏を行うASUNA、長野市の異国情緒風ポップス楽団・チョコレートタウンオーケストラのライブもあります。お楽しみに!

前回の様子を松本経済新聞さんがわかりやすくまとめてくれました。
こちらもご覧ください。


6月18日(水) 「円盤のレコード寄席―万国博覧会のレコード―」
出演:田口史人(円盤)、ASUNA、チョコレートタウンオーケストラ
料金:1500円(1D別)
開場19:00 開演19:30 

チケット予約はgive.me.little.more@gmail.comまで。

■ライブ出演者プロフィール

ASUNA

1999年から古いリード・オルガンとエレクトロニクスによるドローンを主体として制作された数々のカセット・テープ作品が、西新宿ロス・アプソン?や、渋谷クララ・オーディオ・アーツといったレコード・ショップにおいて話題を集め、2003年スペインのラッキー・キッチン(Lucky Kitchen)よりアルバム"Organ Leaf"を発表し、CDデビュー。それと前後して発表されていた、解体されたリード・オルガンのモーターとリード蓋の固体振動をピックアップすることによって制作された作品"Each Organ"によって「Improvised Music from Japan」誌上でも音源やインタビューが取り上げられ、その後インスタレーション作品の展示でも注目を集める。それ以降、エイプスタージュ(apestaartje)や360°recordsなど国内外問わず、多数のコンピレーション・アルバムに参加。近作にはHEADZからの集大成的な2枚組アルバム"THIS"と、米ブルックリンを拠点とするミュージック・リレイテッド(music related)からの最新アルバム"flowers"などがある。ソロ活動と並行し、名古屋のteasi、鳥取のトリレーベルのshibata、カナダのSecret Mommy、韓国のMagazine King、そして東京では元WrKの佐藤実(m/s、SASW)、My Pal Foot Foot、sawako、OPQらとコラボレーション活動も多数行ってきた。また、自身のレーベルao to ao(http://d.hatena.ne.jp/aotoao/)を主宰している。

6月21日(土)、6月22日(日) 映画『断層紀』上映会

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「私たちは足下、地中深くに横たわる一個の大きな死体の上に生きているのかもしれない。」(劇中より)
 
『エンジョイ・ユア・ライフ』『TRAIL』監督・波田野州平の最新エッセイ映画上映!

2011年3月11日をまたいだテニスコーツとジャド・フェアの日本ツアーをドキュメントした映画『エンジョイ・ユア・ライフ』、鳥取の大自然の中で音楽家・三富栄治×画家・山口洋祐×詩人・藤本徹を起用した映画『TRAIL』などで知られる映画作家・波田野州平。彼の最新作『断層紀』の上映会をGive me little more.にて2日間にわたり開催いたします。

劇映画とも、ドキュメンタリーとも異なる”エッセイ映画”である本作。秋田で波田野が記録した映像、その土地の過去の写真や映像、地元の中学生ユキが切り取った日常の風景、葛藤が交錯する60分をお楽しみください。自分とは関係なく存在している誰かの想いや記憶に触れることができるのが映像の醍醐味だと、改めて感じさせてくれる一作です。

今回の上映に先駆けて、行った波田野監督のインタビューを掲載しております。
Give me little more's interview

上映日の2日間では、波田野監督がGive me little more.に滞在。21日(土)夜には、ロングトーク。『断層紀』のみならず過去作品や、波田野監督が運営するギャラリー・セプチマについてもお伺いしたいと思います。
22日(日)には、松本市在住のイラストレーター山崎美帆さんのライブドローイングと波田野監督による映像パフォーマンスのコラボレーションも行われます。5月に行われた山崎美帆さんの個展『みずうみの屈折率』とつながる世界があるという『断層紀』。イメージの重なりをどのように表現してくれるのでしょうか。楽しみです。


「断層紀」上映会 
6月21日(土)
14:00 / 16:00 / 19:00
【20:30- 波田野州平ゲストトーク】

6月22日(日)
14:00 / 16:00 / 18:00
【19:30- 波田野州平×山崎美帆(イラストレーター)映像とライブドローイングのパフォーマンス】

映画料金:(前売)1,000円(当日)1,200円(ともに要1Dオーダー)
イベント料金 ¥1,000+1Dオーダー
       映画を鑑賞された方、半券提示で¥500(ドリンクオーダー不要)

■作品情報
『断層紀』(2013年/60分/白黒・カラー/HD)

 監督・脚本・撮影・編集:波田野州平
出演:高橋幸来 / 篠村三之丞 / 波田野州平
音楽:三富栄治 / 清岡秀哉

 ■ストーリー
私の祖父、波田野源一郎はある日突然姿を消した。そして私は残された物のひとつ、ひかり輝く鉱石に魅せられ、祖父が産まれた鉱山の町をはじめて訪れた。そこで見聞きした死にまつわる数々の伝承。死産した子供を遺棄した沢、お盆の夜に墓地で行われる弔いの踊り。やがて私は15歳の中学生ユキと出会う。彼女はカメラを使って日記をつけていた。家庭や学校での不安、将来への渇望を日記に残すユキとの交流を機に、私は「残す/残る」ということに思考を巡らしはじめる。今すぐこの町から出たいと願うユキと、この町の過去を執拗にあばこうとする私。時の断層から呼ぶ声に導かれるままに、秋田北部を巡った紀行映画。

■監督より
『断層紀』は映画作家・波田野州平が秋田県大館市に滞在し、現地で出会った個人の伝記や昔の生活を記録したフィルム、小さな村に残る弔いの祭や鉱山跡地を調べ、その成果を伝統的な「カメラ=万年筆」の技法でエッセイのように綴った映画です。地元の中学生ユキと行われた映像往復書簡では、「ただ見る」ことの喜びを思い出させる瑞々しいまなざしを映画に持ち込んでいます。今では「忘れられた日本人」と呼ばれる近代化以前の日本の姿を思い起こさせつつも、決して郷愁には終わらない、未来への力強い一歩を感じさせる映画がここに誕生しました。

■プロフィール
波田野 州平
東京都在住。シャロン・ヴァン・エッテンやジョセフィン・フォスターをはじめミュージシャンのライブ撮影を数多く行い、Night PeopleシリーズとしてWebにて発表。ジャド・フェア&テニスコーツの日本ツアーを記録した音楽ドキュメンタリー「エンジョイ・ユア・ライフ」が全国で巡回上映。東京・立川でギャラリー・セプチマというアートスペースを運営している。2013年、映画「TRAIL」が渋谷ユーロスペースでの公開を皮切りに、全国で劇場公開される。

山崎 美帆











長野県上田市出身/松本在住
セツ・モードセミナー卒
雑誌・書籍・広告等でイラストを描いています。

7月10日(木)11日(金)映画『怒れ!憤れ!―ステファン・エセルの遺言―』上映会

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93歳の闘士ステファン・エセルのメッセージを、
トニー・ガトリフ監督が、実際のデモの風景を素材に詩的な映像と物語によって映画化。
 
松本シネマセレクト理事長宮崎氏との共催で、急遽上映決定!
93歳の元レジスタンス闘士が書いた、わずか32ページのパンフレットが全世界30カ国語に翻訳され、多くの若者の心を動かした。2013年2月27日に死去したエセルのその遺言というべき書、「怒れ!憤れ!」を『ガッジョ・ディーロ』『愛より強い旅』のトニー・ガトリフ監督が映像化。

作品はスペインの15M運動の様子、これに触発されて起こったパリ、アテネのデモなど実際のデモの風景を撮影したドキュメンタリー映像を基にしつつ、アフリカからヨーロッパに移民しようとする一人の黒人少女の視点で語られるドラマとして描かれます。メッセージ性の強い社会派映画としてだけではなく、坂を転がり落ちるオレンジのシーンに象徴されるように、詩的な映像と印象的に用いられた音楽によって現実をコラージュし再編するガトリフ監督の映画的表現の美しさも本作の見所です。
「人間は誰も違法ではない」というステファン・エセルの人間愛に満ちた眼差しに触れてみてください。

『怒れ!憤れ!―ステファン・エセルの遺言―』上映会
7月10日(木)
①20:00〜 ②22:00〜
7月11日(金)
①20:00~ ②22:00~
(※上映時間88分)
(予約)1,000円(当)1,200円(+要1Dオーダー)
予約は、give.me.little.more@gmail.comまで

■作品情報


怒れ!憤れ!―ステファン・エセルの遺言―』(2012年/88分/カラー)
監 督:トニー・ガトリフ
原 作:ステファン・エセル
配 給:ムヴィオラ
 (あらすじ)

家族へ。ヨーロッパから良い報せを送ります。アフリカからヨーロッパにやってきた少女。たどり着いたのはギリシャ、アテネ。仕事を探すものの、仕事どころか眠る場所にさえありつけず、警察に拘束されて強制退去させられる。少女はフランスにたどりつく。パリ。市民や観光客の目の届かない裏通りには、多くの不法移民や差別され追放された者たちが路上に暮らす。バスティーユ広場には「真の民主主義を」と訴える若者たちが集まっていた。少女は再び、警察に捕らえら、アテネへと送り返される。その街で声をかけてきた少年の手配で、少女は1ユーロで水を売るが、何の足しにもならない。少女はよりよい場所を求めて、密航する。スペイン。世界に絶望しかけた彼女の前に、世の不正義に反対する若者たちの声が聞こえてくる……。

▼リンク
・「怒れ!憤れ!ステファン・エセルの遺言」公式サイト
・タワーレコード 映画レビュー
・私はスクリーンにスローガンを書き込む トニー・ガトリフインタビュー(web dice)


■プロフィール
トニー・ガトリフ


1948年生まれ。フランス人の父、ロマの母の間に生まれる。舞台で俳優として活動を始め、75年に初めての映画短編を監督。90年『ガスパール/君と過ごした季節(とき)』がスマッシュヒットし、人気監督となる。2004年の『愛より強い旅』で第57回カンヌ国際映画祭監督賞を受賞。2009年の『Korkoro』(日本未公開)ではモントリオール世界映画祭最優秀作品賞などを受賞。自身の出自であるロマを題材にした秀作を数多く発表している。自ら作曲も手掛けるなど音楽の造詣も深く、映像・音楽に秀でた感覚を持つ。

主なフィルモグラフィー
1990 ガスパール / 君と過ごした季節(とき)
1993 ラッチョ・ドローム カンヌ国際映画祭ある視点賞
1995 モンド
1997 ガッジョ・ディーロ ロカルノ国際映画祭銀賞、最優秀女優賞受賞、ヤング審査員賞、エキュメニカル賞、FICC賞
2000 ヴェンゴ ヴェネチア国際映画祭正式出品
2002 僕のスウィング ベルリン国際映画祭正式出品
2004 愛より強い旅 カンヌ国際映画祭監督賞
2006 トランシルヴァニア カンヌ国際映画祭クロージング作品
2010 Korkoro モントリオール世界映画祭最優秀作品賞

2012 怒れ!憤れ!--ステファン・エセルの遺言

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